セランゴールのサンウェイ大学に行ってみる
友人を訪ねてクアラルンプール郊外のサンウェイ大学に行ってきました。
サンウェイはマレーシアの巨大財閥で、大学付近はサンシティと呼ばれる城下町です。
クアラルンプールから東に車でおよそ30分、セランゴール州に位置します。
サンウェイ大学は財閥が設立した私立大学で、マレーシア最大のビジネススクールや、アクセラレーターのi-LABSで有名です。
マレーシアには年間500人ほどの日本人学生が留学しています。
なぜマレーシアなのか?
マレーシア政府の政策で、日本人で高卒かつIELTSで一定のスコアを取得していれば、ほぼ入学試験が免除されていることが最大の理由です。かつ学費・生活費が安く、日本の私立大学のおよそ半額ほどで留学することができ、かつ英語力が身につきます。
なかでもサンウェイ大学はイギリス、アメリカ、カナダなどの大学と強力なパートナーシップがあり、施設も整っているので日本人学生に人気の大学です。
大学に一歩はいると、いたるところにSDGsの17Goalsが掲げられていることに気付きます。大学全体でSDGsを主題として学生たちに社会課題を学ぶ機会を提供しています。
今回はDBICイノベーションプログラムの一環で、マレーシアの学生にインタビューし、教育や生活についての課題を探る目的で訪問しました。なぜマレーシアを選んだのか、なぜサンウェイ大学を選んだのか、それぞれの学生に異なる目的があります。
学生のワークブックを見せてもらって驚いたのが、一般教程の必修科目として「データマネジメント」があること。基礎知識としてデータの扱い方や統計学の基本を学んでいます。すべての学生に「データ」を学ばせているのです。授業内容も標準偏差や重回帰分析に留まらない内容で、これは軽いカルチャーショックでした。マレーシアの高いITリテラシーがうかがえます。
日本では大学に入学すると学業そっちのけになってしまう学生や、研究ひとすじになってしまう学生が多く見受けられます。英語が話せてビジネスの基礎知識があるマレーシアの学生と、英語が片言しか話せず就職するまでビジネスに触れない日本の学生、どちらがグローバルに活躍できるかは一目瞭然です。
しかし、日本での進学に見切りをつけて、マレーシアに留学している日本人学生がいるのは明るいきざしです。もっと学生時代から海外の可能性を知るということがとても重要な時代になってきていると感じました。