クアラルンプールでナシゴレンUSAの謎に迫ってみる
マレーシアの街角には「Mamak」「Nasi Kandar」「ABC」と書かれた定食屋がたくさんあります。それぞれ「マレーシア家庭料理」「お惣菜定食」「なんでも屋」みたいな意味です。
料理の注文方法は2種類あり、1つはお惣菜が並んでいるコーナーに行ってお皿にゴハンと好きなお惣菜を盛って食べる方法。もう1つは席についてメニューから注文する方法です。
お会計は食後に支払います。ここのお勘定がかなり適当で、店員さんのその時の気分で変わってきます。いやホント。ビリヤニ(炊き込みごはん)や、大きいチキンなどを選ぶとお値段が上がります。と言っても5~15RMぐらいですけどね。
そしてメニューからはロティやトーサイ(ドーサ)などの粉もの、そしてナシゴレンやミーゴレンを注文することができます。
その中でも定番はナシゴレン(ピリ辛チャーハン)。いろいろな種類があります。
・ナシゴレン・ビアサ(ただのチャーハン)
・ナシゴレン・アヤム(チキンチャーハン)
・ナシゴレン・トムヤム(トムヤム風味チャーハン)
・ナシゴレン・チリパディ(青唐辛子チャーハン)
・ナシゴレン・USA(チリあんかけチャーハン)
最後のUSAが謎で、アメリカ風? と思って注文すると、こんなのが出てきます。
チャーハンの上に、目玉焼きとチリあんかけが乗ってきます。
実はアメリカとは関係がなく、マレー語でUdang, Sotong, Ayamの略、訳すとエビ・イカ・チキンです。なぜチリあんかけなのかは謎です。ケチャップを使っているのかな?
ご覧の通り、コイツにはエビもイカも入っていません。適当です。そしてお店によってはチリソースがめちゃくちゃ辛いです。辛いチャーハンに辛いあんかけ。逃げ場がありません。
でも辛いモノが好きな人にはオススメできます。中本とか食べておかしくなっている人は、ぜひナシゴレン・チリパディ(青唐辛子チャーハン)にも挑戦してみてください。
クアラルンプールのファミリーマートの品ぞろえに驚いてみる
シンガポールやマレーシアのコンビニでは、お惣菜が売っていません。
ぱっさぱさのサンドイッチか、機内食のようなカレー、あとカットフルーツぐらい。
タイならもう少し色々あるんだけど。
...と思っていました。ファミリーマートに入るまで。
マレーシアではセブンイレブンやKKマートというコンビニが幅を効かせているのですが、空港や主要観光地にはファミリーマートもあります。
先日ファミリーマートに飲み物を買いに行ってみてビックリ。
おにぎりが並んでいる!!
しかも「スパイシーサバ」とか「レンダンチキン」とか「ナシゴレン」とか、マレーシアテイスト! さらには日本風お弁当やいなり寿司まで売っています。
これは革命。
サンドイッチも日本風のタマゴやハムがふんだんに入ったもの。さらには「ざるそば」まであります! すごいぞファミリーマート!
飲み物売り場では、マレーシアでは入手困難な「甘くないブラックコーヒー」が売られています。そして日本のお茶がたくさん!
これらのお茶は日本から輸入されており、1本8.49RM(約230円)、街角でホットコーヒーが1.5RM(約40円)で飲めることを考えると、激高です。
ちなみに昔から現地で委託生産されている綾鷹は3.3RM(約90円)でした。
選ばれたのは綾鷹。
クアラルンプールで一番美味しい鶏粥を食べてみる
チャイナタウン周辺をブラブラしていた時のこと。
お腹減ったなー、と思って歩いていたら、ピン!とくるお店を見つけました。
普通の中華料理店なのですが、美味しそうな匂いがただよってきます。
なにより16時頃なのにお客さんがいっぱい。
これは入ってみるしかありません。
場所は中華街の少し北側、「Soong Kee's Beef Ball Noodles」というお店。
あれ? 牛肉麺のお店じゃないですか。
メニューにあった鶏粥を頼んだところ、まだ出来上がっていないとのこと。
代わりにチキンライスを薦められました。
昼食抜きでお腹が減っていたのでチキンライスでもいいさ!
スープをすすって Σ(゚Д゚)
これは正解やぁ...
シンガポールで威南記や天天といった有名店のチキンライスを食べてきましたが、これほど美味しいスープに出会ったのは初めてです。しかもチキンがしっかりした肉質で美味しい。
店員さんも親切でいい感じ。
これはいい店を見つけてしまった...
(ちなみに後から調べてみると行列ができる人気店とのこと)
鶏粥も食べてみたい。。。
ということで後日リベンジしてきました。
見た目はごくフツーのお粥ですが、例の濃厚チキンスープで、コメの粒が無くなるまで炊き込まれています。
これが、うめぇぇぇぇぇぇぇぇ!
おそらく鶏と塩だけなのですが、滋味深い味わいが体に染みわたります。
美味しいチキンもついて、お値段6RM(約160円)
卓上のタレをかけてもコショウをかけても美味しい。
個人的にマレーシアNo.1料理になりました。毎日たべたい。
17時ぐらいに炊き上がるようなので、時間を見計らってぜひチャレンジしてみてください。
セランゴールのサンウェイ大学に行ってみる
友人を訪ねてクアラルンプール郊外のサンウェイ大学に行ってきました。
サンウェイはマレーシアの巨大財閥で、大学付近はサンシティと呼ばれる城下町です。
クアラルンプールから東に車でおよそ30分、セランゴール州に位置します。
サンウェイ大学は財閥が設立した私立大学で、マレーシア最大のビジネススクールや、アクセラレーターのi-LABSで有名です。
マレーシアには年間500人ほどの日本人学生が留学しています。
なぜマレーシアなのか?
マレーシア政府の政策で、日本人で高卒かつIELTSで一定のスコアを取得していれば、ほぼ入学試験が免除されていることが最大の理由です。かつ学費・生活費が安く、日本の私立大学のおよそ半額ほどで留学することができ、かつ英語力が身につきます。
なかでもサンウェイ大学はイギリス、アメリカ、カナダなどの大学と強力なパートナーシップがあり、施設も整っているので日本人学生に人気の大学です。
大学に一歩はいると、いたるところにSDGsの17Goalsが掲げられていることに気付きます。大学全体でSDGsを主題として学生たちに社会課題を学ぶ機会を提供しています。
今回はDBICイノベーションプログラムの一環で、マレーシアの学生にインタビューし、教育や生活についての課題を探る目的で訪問しました。なぜマレーシアを選んだのか、なぜサンウェイ大学を選んだのか、それぞれの学生に異なる目的があります。
学生のワークブックを見せてもらって驚いたのが、一般教程の必修科目として「データマネジメント」があること。基礎知識としてデータの扱い方や統計学の基本を学んでいます。すべての学生に「データ」を学ばせているのです。授業内容も標準偏差や重回帰分析に留まらない内容で、これは軽いカルチャーショックでした。マレーシアの高いITリテラシーがうかがえます。
日本では大学に入学すると学業そっちのけになってしまう学生や、研究ひとすじになってしまう学生が多く見受けられます。英語が話せてビジネスの基礎知識があるマレーシアの学生と、英語が片言しか話せず就職するまでビジネスに触れない日本の学生、どちらがグローバルに活躍できるかは一目瞭然です。
しかし、日本での進学に見切りをつけて、マレーシアに留学している日本人学生がいるのは明るいきざしです。もっと学生時代から海外の可能性を知るということがとても重要な時代になってきていると感じました。
クアラルンプールでイスラム美術館に行ってみる
前から行ってみたかったイスラム美術館に行ってみました。
私はイスラム教徒ではありませんが、宗教に関係なく自由に入場することができます。
場所はKLセントラル駅、クアラルンプール駅、パサール・セリ駅、マスジド・ジャメック駅などから徒歩圏内。マスジド・ネガラ(国立モスク)の奥に位置します。
付近には国立モスク、ジャメックモスク、公立美術館などがあり、散歩コースには最適です。駅から徒歩で15~20分ほどかかるので、不安な人はタクシーがオススメです。
美術館の入口は青いタイルで装飾されており、上部のイスラム文字が気持ちを盛り上げます。入場料はRM14(約380円)、写真撮影はOKです。
中は空調が効いていてとても広く、モスクを彷彿とさせます。
美術館内は12のエリアに分かれており、世界各地のモスクのミニチュアや、イスラム教の歴史、コーラン、宝飾品、武器などが展示されており、イスラムの美しい文化を学ぶことができます。
驚きなのはその装飾の緻密さ。少しのスキマも許さないぐらい、びっしりとアラビア文字で装飾が施されています。それもすべてのコーランに。
ものすごく几帳面で辛抱強いイスラム教の文化に気付かされます。
また幾何学模様が多様されていることもイスラム文化の特徴です。
モスクを訪れるとその端正なバランスに圧倒されます。
イスラム教というとどうしても怖いイメージを持つ人が多いですが、私の友人のイスラム教徒はみんなとても敬虔で親切です。お互いの文化を学び尊重することが大切だと改めて感じました。
クアラルンプールでサンバルビリスパンにハマってみる
マレーシアのコンビニやスーパーで見かけるこちらのパン。
「BUN SAMBAL BILIS」直訳すると「パン サンバル 小魚」
「サンバル」とは主にマレーシアやインドネシアで好まれている辛いチリソースのことで、「ビリス」は小魚を意味します。(正確にはIKAN BILISという揚げ小魚のこと)
マレーシアにはナシレマと呼ばれる定番朝食があるのですが、そちらはご飯の上にこのサンバルソースと揚げ小魚が乗っています。
さしずめナシレマのパンバージョンといったところ。
お値段 1.05RM(約27円) なんなんだ、この0.05RMは...
地元の人に人気があるようで、コンビニでもこのパンだけが何列かに分けて山積みされていることがあります。
中には底部にサンバルソースと揚げ小魚がはいっています。
揚げ小魚はイリコを素揚げして塩を振ったようなもの。
かじってみると、ふわふわもっちりした生地で優しいお味。
...と思いきや、辛っ!!!
このサンバルソース、コチュジャンをさらに辛くしたような味なのですが、ココイチで言うと4~5辛といった感じで、かなり辛いです。
この辛みともっちりパンが絶妙で、けっこうハマります。
辛い物が好きな人にはオススメです。
ペナンでプラナカンマンションの翡翠に驚いてみる
せっかくペナンに来たので、プラナカンマンションと呼ばれる博物館に行ってきました。
場所はジョージタウンの中心部。ちょっと分かりづらい場所にあります。
入場料は20RM(約540円)
15分ごとに英語か中国語によるガイドツアーが開催されています。
ちょうどタイミングが合ったので英語ツアーに参加しました。所要60分。
プラナカンとはマレー半島に定住した中華系移民のこと。
ここは簡単に言うと、地元マフィアの邸宅で、美術品が所せましと並べられています。
絵画、衣類、民族織、陶器、ガラス製品から漢方薬まで、よくぞここまで集めたな、というぐらい多くの美術品が展示されています。
その中でも、ショットガンを持った警備員がいる部屋に宝飾品が並べられています。宝石マニアの私としては興味しんしん。
建物の一番奥にあったのはこちらの胸像。
トルコ石かな?と思ったら、これは青い鳥の羽毛を1本1本並べて作られたものとのこと。青い部分に近づいてみると羽毛の繊維が見えます。これは狂気。
ガイドさんもこれは逸品で値がつけられない、と言っていました。
でも私が気になったのはこちら。
これ、1つの石を削り出して作られているのですが、石の色目をうまく活かして造形されています。(白と緑の部分が翡翠輝石と呼ばれる宝石部分)
そして綺麗な緑色に発色している部分に蝶がかたどられており、なんとも言えない優雅な作品になっています。下のキノコのツルツル質感もたまらない。
他にもっと発色の良い展示品もありましたが、この作品の芸術感覚に驚きました。
...出すとこ出したらとんでもない値段になりそうです。
1時間のツアーは勉強になるしユーモアもあるし、大満足の内容でした。
英語が分からない人でもそれなりに楽しめると思うのでオススメです。