シンガポールイノベーション日記

40歳で脱サラした元SEの日記

シンガポールで入国審査自動ゲートの利用申請をしてみる

シンガポールの入国審査は厳しいことで有名です。

何度も入国している人でも、別室で取り調べを受けることもしばしば。

 

またほとんどの先進国の短期ビザは90日間なのですが、日本だけは30日間。

何度かシンガポールに出入りする場合は、毎回入国時に緊張を強いられます。

入国カードに不備があったり、明確な理由がなく滞在期間が20日以上だったりすると別室送りになりやすいです。


しかし!
2019年8月から、事前に申請をしておけば、有人の入国審査ゲートではなく、自動改札ゲートを利用できるようになりました!
これは朗報!

シンガポールの出入国自動化ゲート、日本人も使用可能に(シンガポール) | ビジネス短信 - ジェトロ

 

正式名称は「Frequent Traveller Program: FTP

英語が苦手な人でも簡単に申請できますので、ご紹介します。

 

■申請条件

・過去24ヵ月以内に2回以上のシンガポール入国歴
・有効期間6ヵ月以上のパスポート
・6歳以上

 

■必要書類
・パスポート
・申請書(Webサイトからダウンロード)
・料金は無料

 

■発行内容
・入国時に自動改札ゲートが利用できる(以前はシンガポール国籍or永住者のみ)
・有効期間は発行日から5年間
・滞在期間はMAX30日のまま
・パスポートを更新した場合(番号が変わった場合)は再申請が必要

 

■発行場所
シンガポール入国管理局(ICA) 4階 (Webで事前予約が必要)
チャンギ空港ターミナル3 出国後エリア
・ウッドランド国境 出国バスホール5階
・トゥアス国境 出国税関1階
 ※いずれも平日8:00-17:00 および 土曜8:00-13:00の営業。日曜祝日は休業。

 

■手順シンガポール滞在中にICAで申請する方法)
 ①Webで予約する(前日まで)
 ②申請書2枚を印刷して記入
 ③予約時間にICAに行く
 ④整理券を取る
 ⑤順番が来たら申請書とパスポートを提出
 ⑥指紋と顔写真を撮る
 ⑦パスポートにハンコが押され終了!(所要10分)

 

以降はICAで実際に申請した手順です。

 

①Webで予約する(前日まで)
まずはICAのサイトで予約を取ります。
以下リンク先の「Procedure」にある「e-Appointment」をクリックします。

www.ica.gov.sg

・「--Citizen--」欄で「Application for e-IACS」を選択します。
・「NRIC/FIN」欄で「Travel Document No.」を選択します。
・「Travel Document No.」にパスポート番号を入力し、
 「Nationality」欄で「JAPANESE」を選択し「Submit」をクリックします。
・カレンダーが表示されるので、緑色の日付(Available Date)をクリックします。
・8:15から16:15までの時間帯が15分単位で表示され、空き枠が緑色で表示されます。
 任意の時刻を選択し「Submit」をクリックします。
・これで予約完了です。バーコードが表示されるので、この画面を保存or印刷しておきましょう。

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e-Appointmentで予約を取るとバーコードが表示されます

 

②申請書2枚を印刷して記入
上記リンク先の「Documents Required」にある「application form」をクリックし、
表示されたPDFをダウンロードして印刷してください。
必ず印刷して記入が必要です。

 

またICAには申請書は置いてありません。
印刷を忘れた場合は、ICA南側の歩道橋を渡ったところにある団地のブロック465に写真屋が多数あるので、そこで印刷してもらえます。(1枚S$0.5~1程度)

 

申請書の内容はとても簡単ですが、いくつかクセのある項目があります。

Race(民族): Japanese と記入しましょう
Marital Status(婚姻ステータス): Single(未婚), Married(既婚), Separated(別居), Divorced(離婚), Widowed(死別) のいずれかを選択しましょう
Religion/Denomination(宗教/宗派): Buddhist(仏教), Shinto(神道), None(無宗教) などを記入しましょう
Place of Issue(パスポートの発行場所): Tokyo などの都道府県を記入しましょう

 

1枚目最後の質問項目は「どこかの国で入国拒否されたことあるか?」「どこかの国で有罪判決を受けたことがあるか?」なので、2つともNoにチェックを入れます。
2枚目に日付と署名を忘れずに。日付は2019年11月1日なら「1 Nov 2019」とイギリス式で記入します。署名は漢字でも英語でもOKです。

 

③予約時間にICAに行く
ICAは地下鉄East-West LineのLavender駅A出口の目の前にあります。
この出口に出てきた人は、ほとんどの人がICAに行きますので、ぞろぞろ着いていきましょう。
ICAは2階がパスポートセンター、3階が戸籍関連、4階がビザ関連の窓口になっています。

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Lavender駅にあるICA。いつも賑わってます。

④整理券を取る
4階に整理券発行端末が2台ありますので、端末に予約バーコードをかざします。
すると整理券が発行されます。

...が、私の場合は「There is no appointment on today」(今日の予約はありません)というメッセージが表示され、整理券が印刷されませんでした。
しかたなく、横で行列しているカウンターに並びました。(所要20分ほど)
窓口で申請書と予約画面を見せて「FTP」と言えば整理券を発行してくれます。

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発行された整理券。FTP申請は窓口左端のカウンター5と6です。(2019年11月時点)

 

⑤順番が来たら申請書とパスポートを提出
整理券に記載されたゲートの前で待ちます。
電光掲示板に自分の番号が表示されたら窓口に行きます。
窓口で申請書とパスポートを提出して「FTP」と言えばOKです。
「Sit down」と言われるので、窓口前の椅子に座って待ちます。

 

⑥指紋と顔写真を撮る
しばらくすると名前が呼ばれるので、窓口に行きます。
空港で入国審査時に使う指紋センサーで左右親指の指紋を取得されます。
また顔写真も撮られます。(入国審査とまったく同じです)

私の場合はちょうどパスポートを切り替えたばっかりで、
パスポートにシンガポールの入国許可のハンコが1つしか無かったため、
「2回以上の入国が必要だけど、これ新しいパスポート?」と聞かれました。
なので古いパスポートの過去の入国ハンコをちらっと見せると「OK OK」でした。
質問はこれだけでした。
また座って待つように言われます。


⑦パスポートにハンコが押され終了!(所要10分)
再度名前が呼ばれ、最終ページにFTPのハンコが押されたパスポートが返却されます。
滞在期間は30日、有効期間は5年間、と言われ、手続き完了です。

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パスポートに押されたFTP許可ハンコ


これで、次回入国時から入国カードが不要になり、自動ゲートで素早く入国できます!
頻繁にシンガポールに出張される方にはとってもオススメ!

 


ちなみにチャンギ空港ターミナル3では、出国後の乗継エリアにICAのカウンターがあり、こちらで手続きできます。
空いていればこちらの方が速いかもしれませんが、現時点ではターミナル3の出国後エリア限定&平日日中しか空いていないので、ちょっと不便です。 

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ターミナル3乗継カウンター(A/B)の一番端がICAカウンターです

※APACビジネストラベルカード(ABTC)所有者も同じ手順で申請ができます。(上記手順では割愛しています)
※なお、当記事の記載内容は2019年11月時点の個人の体験による参考情報であり、申請の許可を保証するものではありません。当サイトでは一切の責任を負いかねますので、個人の責任でご利用・ご申請ください。